真愛だより
2023.01.29
予防接種について肺炎球菌ワクチン予防接種について
肺炎球菌について
肺炎球菌とは?
肺炎球菌は、肺炎・髄膜炎・副鼻腔炎・中耳炎などの原因となる細菌で、主に気道の分泌物に含まれ咳やくしゃみ等で飛沫感染します。
年によって異なりますが、日本では一年間で約10万人の方が肺炎で亡くなり、その肺炎の原因菌の最も頻度が高いのが肺炎球菌です。
小児は症状がないまま保菌していることが多く、特に保育園、幼稚園などの集団生活が始まるとほとんどの子供が持っていると言われてます。(小児は定期接種です)
特に65歳以上の方は肺炎球菌の感染症になりやすくワクチン接種が必須です。
肺炎球菌ワクチンを接種することで、肺炎球菌による肺炎の発症を予防し、重症度を抑制することが期待できます(日本呼吸器学会)。
肺炎は早期発見と予防がカギになります。予防として手洗いやうがい、マスクの着用は一般的な感染症の予防に勧められますが、肺炎についても有効です。さらにその他にも有効な肺炎予防として「ワクチン接種」と「誤嚥の予防」が挙げられます。
肺炎球菌ワクチン
肺炎球菌には90種類以上のタイプがあり
・『ニューモバックスNP』 23種類の肺炎球菌をカバーする、定期接種の対象、5年間効果あり。肺炎球菌感染症の原因菌のカバー率は65〜68%
・『プレベナー』 13種類の肺炎球菌をカバーする、任意接種のみ、一生効果が続く。肺炎球菌感染症の原因菌のカバー率は41〜48%
の2種類のワクチンがあります。
このうち『ニューモバックスNP』は65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳の年齢であれば定期接種となり、一生に一度だけ補助の対象となります。ただし5年ほどしか効果が無いため、5年後にはもう一度『任意』接種が必要となります。
『プレベナー』は一度接種すると一生効果があると言われており、2回打つ必要はありません。ただし肺炎球菌のカバー率はやや劣ります。
東広島市 高齢者肺炎球菌予防接種(令和元年~令和5年度)で費用助成があります。詳しくはこちらまで
東広島市 高齢者肺炎球菌予防接種にて検索をしてください。
https://www.city.higashihiroshima.lg.jp/soshiki/kenkofukushi/2/5/31709.html
肺炎球菌ワクチンの接種方法
肺炎球菌ワクチンの接種方法について、米国では上記2種類の接種を推奨しており、日本では「ニューモバックス」が2014年から定期接種化されるとともに(「プレベナー13」は任意接種)、すべての成人に2種類のワクチンを接種する方法が提示されました(日本呼吸器学会と日本感染症学会の合同委員会)。
肺炎球菌ワクチンの接種方法は、
1.「ニューモバックス」をすでに接種されている方の場合、1年以上あけて、「プレベナー13」を接種
2.「ニューモバックス」を接種されていない方の場合、「プレベナー13」を接種後、6か月~4年以内に「ニューモバックス」を接種
※2つの肺炎球菌ワクチンを併用することで、より高い肺炎予防効果が得られます。
日本感染症学会が2019年に出した提言
65歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種に関する考え方(第3版2019-10-30)